人工地震の作り方 <核実験>

世界各国の核実験回数1945年から2014年

アメリカ合衆国[編集]

ニューメキシコでの核実験[編集]

1945年7月16日アメリカ合衆国マンハッタン計画で人類史上初めて行った核実験(トリニティ実験)では、長崎に投下したファットマン」と同型のプルトニウム爆縮型原子爆弾(ガジェット)をニューメキシコ州アラモゴードにある実験場で炸裂させた。

  • 爆発で火球の中に舞いあげられた砂漠の砂が溶けて液体になって降り積もったガラス質の緑色鉱石(トリニタイト)が生成され、今なお中レベルの放射能を帯びている。ほとんどは1952年に埋め立てられ、持ち出し禁止になっている。
  • 実験から50年以上が経過した現在でも、実験場跡地では通常環境の約10倍の残存放射線が検出される。

ニューメキシコでの核実験は現在でも続けられていて、最近では2010年11月から2012年11月まで「Zマシン」と呼ばれる装置を使った爆発を伴わない新たなタイプの核実験を計4回実施している。

マーシャル諸島での核実験[編集]

1946年7月1日からアメリカ軍占領下にある日本の委任統治領であるマーシャル諸島ビキニ環礁で核実験を行い、1947年にアメリカ領となった後も核実験を継続し、エニウェトク環礁と合わせて67回の核実験を行った[2][3]

1946年7月、原爆実験クロスロード作戦では、日本戦艦長門など約70隻の艦艇が標的として集められ、そこを原爆で攻撃して効果を測定した。1回目は7月1日に実験(エイブル)し、2回目(ベイカー)は7月25日に行なわれた。

その後、太平洋核実験場として指定され、1954年3月1日ビキニ環礁で水爆実験(キャッスル作戦)では、実験計画では数Mtクラスの爆発力と見積もっていたものが、実際には15Mtの爆発力があったため予想よりも広範囲に死の灰が拡散して、多数の被曝者を出した。

  • ビキニ環礁の島民は、強制的にロンゲリック環礁へ移住させられ、現在に至るまで帰島できない。
  • 日本のマグロ漁船第五福竜丸など数百~千隻の漁船が死の灰で被曝した。
  • 240km離れたロンゲラップ環礁にも死の灰が降り、実験の3日後に住民全員が強制避難させられた。
  • ビキニ環礁面積の80%のサンゴ礁が回復しているが、28種のサンゴが原水爆実験で絶滅した。

ネバダ州での核実験[編集]

1957年8月7日ネバダ核実験場における核実験(プラムボブ作戦)で破壊された米海軍の飛行船。この飛行船は軍事効果実験のため爆心地点から5マイル以上離れた地点を無人で浮遊中だったが、爆発の衝撃波で崩壊した。

南太平洋での実験は費用が掛かるため、トルーマン大統領の提案により1951年ネバダ州の砂漠にネバダ核実験場 (NTS,Nevada Test Site) が設置された。その後、フォールアウト(放射性降下物)の測定や建物・動物などへの影響を調べるための実験が地上・地下含めて928回行われた。

核実験の振動がラスベガスの建物に影響を与えたため、核出力5Mtの爆発実験の前段階として、1968年1月19日にラスベガスの北130kmにあるトノパー近郊で1Mtの地下実験"FAULTLESS"が行われた。これがアメリカ合衆国本土で行われた最大の核爆発であった。その結果、衝撃で地上に大きな断層ができてしまったために本土で実験は行わないことになり、5Mtの実験はアラスカアムチトカ島で行うことになった。

1997年7月2日 地下実験場で初の臨界前核実験が行われた。

  • 928回繰り返された核実験の放射能で、多くの人々がガンになって死んでいるというドキュメンタリーがある[4]


ニューメキシコ州での核実験[編集]

2010年11月18日 Zマシン(サンディア国立研究所)と呼ばれる核融合実験装置/X線発生装置を使い、核爆発を伴わない「新型核実験」に成功している(この実験はマスメディアなどでは一応臨界前核実験とは区別して新型核実験と呼ばれている)。これは強力なX線を発生させ、超高温、超高圧の核爆発に近い状況を再現し、プルトニウムの反応をみる実験である。この実験は2014年11月まで続いており計12回行われている。[5][6]

アムチトカ島での核実験[編集]

その他の核実験[編集]

1955年5月14日 ウィグワム作戦 カリフォルニア州サンディエゴ南西500マイルで行われた、核爆雷の検証を目的とする実験。 1961年から1973年まで、衝撃波の測定や天然ガス採掘など、平和利用の実験のために小規模(150kt未満)の原爆実験がアメリカ各地で行われた(プラウシェア計画、Operation Plowshare)。

ソ連[編集]

セミパラチンスクでの核実験
放射性降下物の分析より核融合ではなかったと言われている。
ソ連初の水爆実験成功。
ノヴァヤゼムリャでの核実験

イギリス[編集]

イギリス初の核実験を伝える西オーストラリア新聞
モンテ・ベロ島オーストラリア)での核実験。
エミュー(オーストラリア)での核実験

1953年実施

マラリンガでの核実験

1957年アントラー作戦が行われ、3度の実験を行っている。

クリスマス島での核実験

1957年5月15日 初の水爆実験。

フランス[編集]

サハラ砂漠での核実験

1960年2月13日 初の原爆実験(ジェルボアーズ・ブルー)。イスラエルの科学者が同席。事実上イスラエルとの共同実験。

1968年8月24日 初の水爆実験。

フレンチポリネシアでの核実験。

1966年から1996年1月までに約200回実施。

中華人民共和国[編集]

中国初の核爆弾(模型)

インド[編集]

パキスタン[編集]

  • 1998年5月28日30日 チャガイで初の原爆実験。5月30日の原爆実験はプルトニウム型である事が判明しており、北朝鮮の代理核実験である可能性が高い[7]

朝鮮民主主義人民共和国[編集]

核実験の探知[編集]

東西冷戦中には、アメリカ合衆国が地下核実験の探知を目的として世界中に地震計を設置した。おもにソビエト連邦が実施した地下核実験によって生じる地震波をとらえた。いっぽう、核実験実施国も自然地震と見せかけるために巧妙な核実験を行った。たとえば爆弾を並べて短時間に順に爆発させていき断層破壊と偽ったり、2発の爆弾を短時間に続けて爆発させ自然地震特有のpP波に似た波を発生させたりしていた。

このような経緯で設置された地震計は、現在では純粋に地震学の分野で大きく活用されている(たとえば地震波トモグラフィー)。

なお、地震計による核実験探知については、ブルース・A・ボルト著『地下核実験探知』に詳しく記してある。

1945年に米国のニューメキシコ州の砂漠で行われた実験が人類にとって最初の核実験(Nuclear Test)であった。
これ以降、今日までに核保有国によって行われた核実験の数は、
米国 1030回 (+2回~広島・長崎)
旧ソ連 715回
英国 45回
フランス 210回
中国 45回
インド 6回
パキスタン 6(?)回
北朝鮮 1回
であり、2007年6月現在の総計で2058回になる。
地表で行う大気圏内核実験と地下深くに設けた坑道の中で行う地下核実験とがある。
 米英ソ3国は1963年に締結された部分的核実験停止条約(大気圏内、宇宙、水中での核実験の禁止)に基づいて、それ以降は地下核実験のみしか行っていない。
その他の国々でも国際世論に押されて、1980年の中国の大気圏内核実験以後はすべて地下核実験となっている。
 米国は包括的核実験禁止条約(CTBT)調印後、地下核実験に代わる未臨界(または臨界前)核実験を1997年に実施し、これまで(1999年11月)に8回の実験を行っている。



実験場ごとの実験回数

ネバダ        935回
カザフスタン     496回
ロシア        214回
ムルロア環礁    175回
エニウェトク      43回
中国ロプノール    41回
クリスマス島     30回
ビキニ         23回
アルジェリア     17回
ジョンソン島     12回
オーストラリア    12回
ファンガタウファ環礁 12回
インド           4回
太平洋         4回
モールデン島      3回
南大西洋        3回
アラスカ        3回
ニューメキシコ     3回
パキスタン       2回
ミシシッピ       2回
コロラド        2回
ウクライナ       2回
ウズベキスタン     2回
トルクメニスタン    1回
-----------------------------------------
計        2051回


以下は世界の核兵器数 国別ランキングです。

 ただし調査年時は2012年、出典はストックホルム国際平和研究所(SIPRI)です。

順位初核実験の年核弾頭数
(2012年1月)
核弾頭数合計核弾頭数合計
戦略核弾頭数※1非戦略核弾頭数※2核弾頭数合計(2011年1月)(2010年1月)
1ロシア1949年1,8008,200約10,00011,00012,000
2アメリカ1945年2,1505,850約8,0008,5009,600
3フランス1960年29010約300300300
4中国1964年不明200約240240240
5イギリス1952年16065225225225
6パキスタン1998年不明90?11090?11090?11070?90
7インド1974年不明80?10080?10080?10060?80
8イスラエル 不明不明約80約808080
9北朝鮮※32006年不明不明不明不明不明
-世界総数-約4,400約14,600約19,000約20,530約22,600

出典: ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)


判明している世界各地の核実験回数 (1945年~1998年)

A:大気圏核実験、U:地下核実験

       アメリカ  ソ連   イギリス  フランス 中国
年  A U A U A U A U A U 計
1945 1 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1
1946 2 0 0 0 0 0 0 0 0 0 2
1947 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
1948 3 0 0 0 0 0 0 0 0 0 3
1949 0 0 1 0 0 0 0 0 0 0 1
1950 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
1951 15 1 2 0 0 0 0 0 0 0 18
1952 10 0 0 0 1 0 0 0 0 0 11
1953 11 0 5 0 2 0 0 0 0 0 18
1954 6 0 10 0 0 0 0 0 0 0 16

1955 17 1 6 0 0 0 0 0 0 0 24
1956 18 0 9 0 6 0 0 0 0 0 33
1957 27 5 16 0 7 0 0 0 0 0 55
1958 62 15 34 0 5 0 0 0 0 0 116
1959 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
1960 0 0 0 0 0 0 3 0 0 0 3
1961 0 10 58 1 0 0 1 1 0 0 71
1962 39 57 78 1 0 2 0 1 0 0 178
1963 4 43 0 0 0 0 0 3 0 0 50
1964 0 45 0 9 0 2 0 3 1 0 60

1965 0 38 0 14 0 1 0 4 1 0 58
1966 0 48 0 18 0 0 6 1 3 0 76
1967 0 42 0 17 0 0 3 0 2 0 64
1968 0 56 0 17 0 0 5 0 1 0 79
1969 0 46 0 19 0 0 0 0 1 1 67
1970 0 39 0 16 0 0 8 0 1 0 64
1971 0 24 0 23 0 0 5 0 1 0 53
1972 0 27 0 24 0 0 4 0 2 0 57
1973 0 24 0 17 0 0 6 0 1 0 48
1974 0 22 0 21 0 1 9 0 1 0 55*
1975 0 22 0 19 0 0 0 2 0 1 44
1976 0 20 0 21 0 1 0 5 3 1 51
1977 0 20 0 24 0 0 0 9 1 0 54
1978 0 19 0 31 0 2 0 11 2 1 66
1979 0 15 0 31 0 1 0 10 1 0 58
1980 0 14 0 24 0 3 0 12 1 0 54
1981 0 16 0 21 0 1 0 12 0 0 50
1982 0 18 0 19 0 1 0 10 0 1 49
1983 0 18 0 25 0 1 0 9 0 2 55
1984 0 18 0 27 0 2 0 8 0 2 57

1985 0 17 0 10 0 1 0 8 0 0 36
1986 0 14 0 0 0 1 0 8 0 0 23
1987 0 14 0 23 0 1 0 8 0 1 47
1988 0 15 0 16 0 0 0 8 0 1 40
1989 0 11 0 7 0 1 0 9 0 0 28
1990 0 8 0 1 0 1 0 6 0 2 18
1991 0 7 0 0 0 1 0 6 0 0 14
1992 0 6 0 0 0 0 0 0 0 2 8
1993 0 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1
1994 0 0 0 0 0 0 0 0 0 2 2

1995 0 0 0 0 0 0 0 5 0 2 7
1996 0 0 0 0 0 0 0 1 0 2 3
1997 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
1998 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 5** 

計  215 815 219 496 21 24*** 50 160 23 22 2,051

* 1974年のインドの実験を含む。
** 『インドとパキスタンの実験:実験と数値』参照。
***イギリスの核実験はすべてアメリカで実施された。
 


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by kabu_kachan | 2016-02-25 05:49 | 軍事 | Comments(0)
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