2013年 03月 31日 ( 1 )

イルミナティについて(1)

「秘密結社 イルミナティ」 アダム・ヴァイスハウプト著(芳賀和敏訳・副島隆彦解説)より引用。

この本は、ヨーロッパ随一の秘密結社であるイルミナティの創始者アダム・ヴァイスハウプト(1748~1830)の著作である。ドイツ語原書から翻訳された日本初上陸の第一作である。本書の出版の意義は、何よりもこの一点にある。
イルミナティは、今から約240年前の1776年に、現在の南ドイツで創立された。今もなおその存在が驚愕をもって囁かれているヨーロッパ最大の謎の秘密結社である。本書はそのイルミナティそのものの内部組織を書いてある本である。
アダム・ヴァイスハウプトは、教会法の教授(神学者の一種)として、インゴルシュタットの町で28歳のときイルミナティを創立した。インゴルシュタットは、今のババリア(バイエルン)州の州都ミュンヘンから北に100キロメートルくらい行ったところにある都市である。
イルミナティは当時すでに存在したフリーメイソンリーFreemasonryという、当時の技術者・職人や商工業者や裕福な市民、芸術家たちの自主的な団体に、さらに緻密な組織理論と厳格な会則を与える運動として始まった。フリーメイソンリー(あるいはマツォニック)は、ヨーロッパ全土で12、13世紀頃から始まった。キリスト教会の教えに反発した商工業者たちが自律的に自然発生的に集会(ロッジ)を始めた。反教会の会衆の動きである。アダム・ヴァイスハウプトのイルミナティ運動は、フランス大革命の大嵐が始まる13年前、なんと、アメリカ独立戦争(独立宣言1776年)とまったく同じ年に起きている。このことは非常に重要な史実である。アメリカ独立革命も、ベンジャミン・フランクリンとトマス・ジェファーソンという、天才級のフリーメイソン会員の思想家たちによって達成されたものだ。
ということは、当時のヨーロッパと北米の諸都市に世俗主義(セキュラリズム・キリスト教会に支配されたくないという気持ち)の大きな運動が、裕(ゆた)かな市民階級を中心に激しく勃興していたことを示している。イルミナティ=フリーメイソンリーの運動は燎原の火のようにヨーロッパの全ての主要な都市と、北米の諸都市にまたたくまに広がり、この時期に多くの支部を作った。私(副島)は、自分の歴史の見地として「熱狂史観」を唱えている。人間(人類)はある時、急に強烈な集団的な熱病にかかって、大きな宗教的・政治的な運動を巻き起こす。もはや誰も止められない運動となって、燃えさかる火として一気に広がっていく。日本にも御蔭参りの熱狂や尊王攘夷などがある。

この本の第一章からイルミナティに入会するための「初級者のための秘密結社入会講座」が書かれている。ここで「秘密結社の目的」として次のように書かれている。

あらゆる秘密結社は、複数の人間を、その秘密を授けられた者のみが知る一つの目的へと結合させるものである。この目的こそあらゆる人間の結合体(結社)の端緒であり、最も本質的なものである。目的なくしていかなる人間の結合体も不可能であり、考えられない。

このように秘密結社に入会したい人々への入会の心構えと儀式(イニシエーション)について、この本は詳しく書かれている。
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by kabu_kachan | 2013-03-31 00:03 | Comments(0)